
アロマの心地よい香りは、心身の緊張をほぐしリラックスさせてくれます。
アロマと言えば「アロマオイル(精油)」を思い浮かべる方も多いでしょうが、
「アロマオイルは香りが強くて苦手」
「注意事項があって使うのが難しい」
という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな方でも気軽に楽しめるのが、芳香蒸留水です。
芳香蒸留水は精油よりも扱いやすく、自然由来の香りを楽しめるアロマとして今注目されています。
今記事では、
- 芳香蒸留水とは
- 芳香蒸留水の使い方
- 芳香蒸留水の作成方法
などについて詳しく解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
芳香蒸留水とは

芳香蒸留水とは、精油を蒸留する過程で生じる副産物です。
ハーブウォーター、アロマウォーター、ハーバルウォーター、フローラルウォーター、ハイドロゾルなどとも呼ばれています。
芳香蒸留水には、植物の香りに加えてごく微量の芳香成分が含まれており、ナチュラルな香りを楽しめるのが特徴です。
マイルドな香りのため、香りに敏感な方にも安心して使用できます。
芳香蒸留水は、以前は精油を作る際にできる副産物の扱いを受け、多くが捨てられていました。
しかし最近では、芳香蒸留水に含まれる成分についての研究が進み、認識が深まってきています。
芳香蒸留水と精油の違い

芳香蒸留水と精油の主な違いは、芳香成分の濃度です。
精油は、植物の芳香成分が凝縮されていて高濃度なため、使用の際は希釈する必要があります。
一方、通常の水蒸気蒸留法で抽出された芳香蒸留水は精油と比べて濃度が0.01〜0.1%と極めて低く、精油のような禁忌事項もほとんどありません。
そのため、通常の水蒸気蒸留法で抽出された芳香蒸留水は希釈せずにそのまま使用でき、精油と比べてより手軽です。
また、成分のほとんどが水分のため、一般的に肌への刺激が少なく安心して使用できるといわれています。
敏感肌やアレルギー体質の方は、パッチテストをするなど様子を見ながら使用しましょう。
芳香蒸留水の使い方

通常の水蒸気蒸留法で抽出された芳香蒸留水は希釈せずにそのまま使用できるという点で使い勝手が良く、幅広い用途で活用されています。
また、精油とは違った様々な楽しみ方ができるのも大きな魅力です。
ここからは、芳香蒸留水のおすすめの使い方を紹介します。
化粧品
芳香蒸留水には植物の美肌成分が多く含まれているため、化粧水などに加工して使用できます。
植物の心地よい匂いがほのかに香り、リラックス効果も期待できるでしょう。
入浴剤
芳香蒸留水はバスタイムにも効果的です。
お湯を張ったお風呂に芳香蒸留水を10〜30mlほど加えるだけでアロマバスが楽しめます。
浴室いっぱいに広がる自然由来の香りは、1日の疲れを癒してくれるでしょう。
芳香蒸留水に含まれる芳香成分で心身の緊張をほぐし、リラクゼーション効果を高めることができるといわれています。
ルームスプレー
芳香蒸留水はスキンケアだけでなく、ルームスプレーとして使用するのもおすすめです。
スプレーボトルに入れてシュッと噴霧すると、お部屋に心地よい香りが広がります。
気分を変えたいときやリフレッシュしたいとき、臭いが気になるときなどに最適です。
芳香蒸留水の自然な香りと消臭・殺菌作用で、リラックス効果を得られるだけでなく、快適な生活環境を作り出すこともできます。
芳香蒸留水の代表的な作成方法

ここまで、芳香蒸留水の特徴と使い方について紹介しました。
では、芳香蒸留水は実際にどのように作られているのでしょうか?
ここからは、芳香蒸留水の作成方法を解説します。
芳香蒸留水の代表的な作成方法は、水蒸気蒸留と低温蒸留の2つです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
水蒸気蒸留
芳香蒸留水の作成には水蒸気蒸留が最も一般的に用いられています。
水蒸気蒸留とは、原料の植物に含まれる芳香成分を水蒸気の熱で抽出する方法です。
植物と水を加熱して発生した蒸気を冷却すると、比重の違いで水と精油の2層に分かれます。
2層の液体から精油を分離することで、芳香蒸留水が抽出できるという仕組みです。
水蒸気蒸留は高温で蒸留するため、熱に強い原料の抽出に向いています。
低温蒸留
低温蒸留は、減圧下において30〜40度の水蒸気で抽出する方法です。
熱の影響による変質が少なく、植物そのものの香りの芳香蒸留水を取り出せます。
低温抽出により、低沸点の芳香成分も逃すことなく抽出することが可能です。
この方法によって植物の香りと治療効果が最大限に引き出され、熱に弱い植物からも良質な芳香蒸留水が作成できます。
芳香蒸留水を利用した商品事例

芳香蒸留水は、ハーブ類や生花の他、果実や天然木など様々な植物から作られ、その利用用途も多種多様です。
現在、芳香蒸留水はフレグランス、スキンケア、飲用など幅広いジャンルで商品化されています。
例えば、八女飛形蒸留所が発売した「甘夏・レモングラス芳香蒸留水」です。
熊本県産甘夏と福岡県産レモングラスをブレンドした精油を抽出する際に、同時に抽出される芳香蒸留水を商品化しています。
レモングラスは副交感神経に作用する他、抗菌力が高いため、防虫効果も期待できるものです。
天然原材料100%で、加湿器のアロマウォーターやルームスプレーとして安心して使用できる商品となっています。
このように芳香蒸留水には多数の利用方法があります。
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今回は芳香蒸留水の特徴や使い方を解説しました。
最後に、もう一度おさらいしましょう。
- 芳香蒸留水は、植物を蒸留した際に精油と共に抽出される蒸留水で、微量の芳香成分を含んでいる。
- 精油よりも刺激が少ない。
- 化粧品やルームフレグランスなど様々な使用用途がある。
気軽にアロマを楽しめる芳香蒸留水を取り入れて、心地よい暮らしを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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地域おこしやオリジナル商品の開発ツールとしての利用実績もあります。
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