
現在、スーパー(スーパーマーケット)などでは、キャベツ、白菜、葱をはじめ、野菜の価格が高騰しています。
読者の中にも、野菜を購入しようとして店頭で手に取ってみたものの、あまりの高騰ぶりに驚き、購入を見送った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
確かに、消費者目線で見た場合、現在の野菜の価格の高騰は憂慮する状況です。
その一方で大量の野菜が廃棄されている事実があり、こちらも大きな社会問題となっています。
大量の野菜が廃棄される事象はいかなる事情によって生じ、また、それにはどのような課題があるのでしょうか。
この記事では、廃棄野菜が抱える課題に関心がある方を対象に、その課題克服に向けたビジネスや企業の取り組みを紹介します。
また、実例として兼松エンジニアリング株式会社によるマイクロ波抽出技術を駆使して規格外野菜を含む廃棄野菜を活用し、新たな商品化の実現に貢献する大変注目に値する画期的な技術も紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
廃棄野菜とは?

廃棄野菜を活用した新たなビジネスや注目を集める技術に関する説明に入る前に
● 廃棄野菜とはどのような野菜であるか
● それがどのような状況にあるのか
について説明します。
廃棄野菜の定義
最初に、廃棄野菜の定義を明らかにしておきます。
廃棄野菜とは、食用として利用されることなく廃棄される野菜のことをいいます。
野菜の中には、その大きさや形状が所定の基準に適合していなかったり、野菜の表面に傷や色むらなどがあったりすることを理由に、市場の流通規格に合致しない野菜(規格外野菜)があります。
このような規約外野菜や、収穫量が多くなり過ぎた結果、消費されない野菜や鮮度が落ちた野菜が廃棄野菜となります。
廃棄野菜が生まれる背景
それでは、どうして廃棄野菜が生まれるのでしょうか。
その背景となる事情を考察します。
第一は、政府が定めた規格基準です。
1970年に野菜の流通の合理化を理由として「野菜の全国標準規格」が制定されました。
(平成29年6月 農林水産省「農産物流通・加工に関する施策の展開方向」https://www.maff.go.jp/j/kanbo/nougyo_kyousou_ryoku/sienhou/attach/pdf/renrakukaigi-12.pdf?utm_source=chatgpt.com 、前田佳栄「農産物の多様な価値を表現・伝達する『農産物の価値伝達システム』の活用」https://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/report/jrireview/pdf/14437.pdf?utm_source=chatgpt.com 参照)
標準規格を設けることで野菜の箱詰めが容易になり、また、野菜を食品として加工するにあたり、作業効率化の実現に寄与することとなりました。
その後、2002年、農林水産省により標準規格は廃止され、現在は各都道府県の経済連や農協等による規格が定着しています。
(農林水産省「青果物の出荷規格を見直してみませんか?」https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/engei/kikaku.html 参照)
第二は、消費者は「綺麗な野菜」を好む傾向にあることです。
消費者は、野菜に限らず商品の「見た目」を重視することが多く、特に野菜などの食品類については「綺麗なものが美味しい」と考えることが多いのです。
また、消費者は、調理しにくい大きさや形状のものは無意識のうちに敬遠してしまうという事情もあります。
第三は、天候不良により生産者が意図せず、規格外野菜ができてしまうことです。
野菜の生産において、天候の影響度合いは極めて大きく、台風などの大雨により結果的に規格に適合しない野菜がある程度できてしまうことは避けられません。
廃棄野菜の課題を解決する必要性
上記の事情により生まれる廃棄野菜は、次の課題を抱えているといえます。
● フードロス(食品ロス)の増加
● 食品自給率の低下
● 生産に費やしたリソースの無駄、生産者の収入低下
廃棄野菜のビジネス化

廃棄野菜がもたらすフードロス(食品ロス)は、社会的な課題といえます。
これは、単に野菜が無駄になってしまうということに留まらず、貧困や将来の食料不足、さらには環境汚染や気候変動も含んだ喫緊の課題です。
フードロス(食品ロス)を解決する仕組みとして、廃棄野菜を活用した新たなビジネスが求められています。
廃棄野菜の販売
廃棄野菜をビジネスに活用する方法として、最初に想起されるのは、廃棄野菜の販売です。
廃棄野菜を販売することにより、フードロス(食品ロス)などの解決につながる可能性が高まります。
もっとも、廃棄野菜を既存の野菜販売市場で流通させた場合、通常の野菜の価格が低下する恐れがあります。
このため、廃棄野菜を消費者に対して販売するとしても、通常の流通経路とは異なる、新たな販路を設けることが適切です。
現在、「食べチョク」「ロスヘル」「ポケットマルシェ」など、規格外の野菜を消費者に販売するビジネスがあり、多くの消費者の人気を集めています。
ただし、これらを利用する場合は、新たな販路の開拓が必要で、その維持のためには新たなコストが発生します。
新たに発生するコストの最終的な負担を消費者に求める場合、販売対象とする野菜の高価格化が生じ、売り上げが伸びないおそれがあります。
マイクロ波抽出装置を用いた革新的ビジネス

兼松エンジニアリング株式会社(本社:高知県高知市)のマイクロ波抽出技術は、野菜から目的の成分を効率よく抽出することができます。
この技術は、低温での抽出が可能であるため、従来の水蒸気蒸留法と比較して、高品質な香り成分や風味を損なうことなく抽出することができるのです。
具体的には、柑橘類などの香り成分を短時間で抽出するほか、食品用としての仕様も可能であり、香料メーカーや食品メーカーを中心として導入が進んでいます。
同社は高知県の柚子の搾りかすに留まらず、トマトを低温濃縮したソースなどの調味料、オリジナルのフレーバー飲料の開発など、新たな商品の開発に貢献しています。
マイクロ波抽出装置とは
同社のマイクロ波抽出装置とは、どのような装置なのでしょうか。
簡潔にいえば、マイクロ波抽出装置は、マイクロ波を利用して物質を効率的に抽出することを可能にする装置です。
植物から有用成分を抽出するにあたり、マイクロ波抽出装置を用いることにより細胞壁を破壊し、内部の成分を従来の手法に比して短時間かつ効率的に取り出すことができるのです。
この技術は、野菜をはじめとする食品はもちろん、医薬品、環境分析など、さまざまな分野に応用が可能であり、今後、さらなる進展が予想されています。
マイクロ波抽出装置の特徴
上記の魅力を持つマイクロ波抽出装置の特徴は、以下の5つです。
- 高品質
- 低運転コスト
- 高機能
- 衛生的で安心安全
- 環境に優しい
1. 高品質
マイクロ波抽出装置は、減圧により低温抽出を行います。また、無添加で成分の抽出が可能な高品質な製法でもあります。
2. 低運転コスト
運転コストが低く、従来の手法よりもはるかに短時間で目的の物質を抽出できます。
また、ボイラー式水蒸気蒸発法を用いるよりも抽出残渣量が大幅に削減されます。
3. 高機能
マイクロ波抽出装置はフルオートで稼働でき、果汁およびペーストなどの低温濃縮や蒸留酒の製造にも対応可能な高機能性を備えています。
4. 衛生的で安心安全
マイクロ波抽出装置は極めて衛生的であり、安全・安心の観点からクリーンルームに対応しています。
5. 環境に優しい
マイクロ波抽出装置は、オール電化の製品で、製造現場における二酸化炭素の排出がありません。
この意味で環境に対して非常に優しく、SDGsに貢献する構造を備えており、社会貢献に資するものといえます。
まとめ

この記事では、廃棄野菜の現状と課題、そして、企業による課題解決に向けた取り組みを紹介し、併せて兼松エンジニアリング株式会社のマイクロ波抽出装置についても紹介しました。
マイクロ波抽出装置は、廃棄野菜から有用な物質を新たな技術を用いた手法により抽出する画期的な技術の実現であり、これを用いて生まれた商品が消費者に対して新たな価値提供を行っています。
マイクロ波抽出装置に興味をお持ちの企業や関係者がおられましたら、兼松エンジニアリング株式会社にお問い合わせください。
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