規格外野菜とは? 廃棄をなくすための活用事例と注意点について解説

スーパーでは、大きさや形が整った野菜や果物が並んでいます。

生産する過程では、さまざまなサイズや色の野菜や果物が収穫できるはずですが、

「野菜が、歪な形や小さく育ったらどうなるの?」
「食べ物を無駄にしないためには何ができるの?」

と疑問を抱く方は多いでしょう。

日本では、品質の高い野菜や果物が簡単に手に入る一方で、大きさや形を理由に捨てられている現状もあります。

本記事では、

  • 規格外野菜とは
  • 規格外野菜の需要と課題
  • 規格外野菜の活用方法

などについて詳しく解説します。

ぜひ最後までご覧ください。

規格外野菜とは

規格外野菜とは、一般流通しなかった野菜や果物を指していますが、具体的にどういった基準で区別されているのでしょうか。

ここからは、規格外野菜の定義と廃棄量について解説します。

規格外野菜の定義

病害虫の被害に遭っていて味や栄養価に問題がある野菜も含まれますが、多くは品質に問題がないにも関わらず、見た目を理由に弾かれてしまっています。

1970年に農林水産省が「野菜の全国標準規格」を定めましたが、合理性に欠けるとの理由から2002年に廃止されました。

現在は、メーカーや地域の自治体などが独自の基準で規格品を決めています。

規格外野菜の廃棄量

規格外野菜の廃棄量は、社会問題の1つとして度々注目されています。

農林水産省によると、2020年の野菜の収穫量1,304万5,000tに対して、一般市場に出荷されたのは1,125万8,000tとのことです。

収穫された野菜のうち約14%は、消費者の手には届いていません。

14%の一部には、食べられる品質にも関わらず、大きさや形を理由に捨てられている野菜や果物も含まれています。

なお、この数字は収穫量に対するカウントであり、そもそも出荷されなかった野菜を含めると約30%が無駄になっているともいわれています。

規格外野菜の需要と課題

食品ロスの問題は深刻化している一方で、食べられるのに捨てられている野菜や果物を流通させようと動いている人は多くいます。

ここからは、規格外野菜の需要と課題について解説していきましょう。

規格外野菜の需要

食品ロスやエコなどの意識が高まる現代では、「規格外野菜=悪い」という印象は失われつつあり、一部の消費者からの需要が増えています。

例えば、食材宅配サービス「らでぃっしゅぼーや」では、2021年から規格外野菜を販売する事業を開始していますが、食品ロスに関心のある消費者が積極的に活用しているようです。

規格外野菜の抱える課題

消費者からの需要が増えている背景には、「捨てられるはずの野菜や果物は安く買える」というイメージが先行していることが挙げられます。

食品ロスの理解が深まることは望ましいが、低価格であることが強みとして先行してしまうと、規格品の適正価格が下がってしまう恐れがあります。

規格品の価値が低下すれば、生産者の収益が減ってしまい、事業存続ができなくなる原因になってしまうのです。

そこで、食品ロスの理解が深まった後のステップとして、本来の価値を落とさない販売方法や二次利用の選択を模索することが求められます。

規格外野菜の活用方法

出荷できない野菜や果物を無駄にしないためには、さまざまな工夫がされています。

ここからは、規格外野菜の活用方法について解説していきましょう。

直売

食べられるけどスーパーには並べることができないような野菜や果物は、直売所、道の駅、地域イベントなどで販売される機会が増えています。

直売にすることで、卸売りで発生する中間マージンを節約できるため、通常よりも割安で販売しても、生産者の収益を確保できる可能性が高いです。

また、消費者と直接的なコミュニケーションが取れるため、「規格外野菜とは、どういうものか」「なぜ捨てられてしまうのか」などの現状を知ってもらうきっかけになります。

ふるさと納税

「食べられるけれど市場に出せない美味しい野菜や果物」は、ふるさと納税の返礼品として出品される機会が増えています。

農家さんがこだわり抜いて生産した野菜や果物を「訳あり」「無選別」として出品することで、本来の美味しさに気づいてもらえるため、PR効果があります。

ふるさと納税の返礼品として、市場に流せない野菜や果物をそのまま出品するほか、出荷できない野菜や果物を使った加工品も出品可能です。

食品加工

大きさや形を理由に売れない野菜や果物は、ジュース、お酒、ドライフード、粉末調味料、ゼリーなど食品加工をすることで付加価値がつきます。

最近では、レベルの高い加工技術が次々と増えており、誰でも手軽に野菜や果物を使った新商品の開発ができるようになりました。

付加価値をつけることで生産者の収益安定化にもつながります。

食品以外の加工

食品のほかにも、ヴィーガンレザー、野菜クレヨン、規格外野菜の染料を使ったアパレルなど、活用方法は多岐にわたります。

こういった商品は、自然由来の製品を好む消費者、環境問題や動物愛護を意識している消費者から支持されやすいです。

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参考:http://kanematsu-mwextract.jp/

規格外野菜を二次利用する際の注意点

多くの可能性を秘めた規格外野菜ですが、付加価値をつけて販売する二次利用を検討する際には、あらかじめ知っておくべき点がいくつかあります。

ここからは、規格外野菜を二次利用する際の注意点について解説します。

供給の確保

規格外野菜は、天候や土壌環境などによって供給量が異なります。

生産者は、できるだけ多くの野菜や果物を一般流通させるために最善を尽くしているので、その年によって一定水準を下回る野菜や果物がほとんどでないこともあるでしょう。

安定した供給量は保証されないことを理解した上で、生産や販売の計画を立てましょう。

品質の担保

規格外野菜の中には、大きさが足りずに栄養価が不足していたり、虫に食べられて中身がほとんどからになっている野菜や果物が含まれます。

消費者の健康被害が発覚すれば、企業としては致命的な損失につながるため、食材や食品として販売する予定であれば、品質管理は欠かせません。

野菜や果物をそのまま販売するのであれば中身の状態まで、食品加工をするのであれば原材料としての適正さを十分に精査しましょう。

二次利用のための製造環境

また、事業向けの助成金や補助金が使える可能性もあるので、収支バランスを取るために活用できるものがないか確認してみましょう。

まとめ

今回は、規格外野菜の特徴や活用方法について解説しました。

最後に、もう一度おさらいしましょう。

  • 品質に問題がなくても大きさや形を理由に捨てられる野菜や果物がある
  • 捨てられる野菜や果物を加工すれば付加価値をつけられる
  • 規格外野菜は供給量が安定しないのなどのデメリットがある

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