
一般的にスーパーで売っている野菜は、色も形も重さも揃った綺麗なものが多いです。
それは規格外品を徹底的に排除して、規格に沿ったものだけを選んでいるからです。
では排除されてしまった規格外品は、どのように処理されているのでしょうか?
今回の記事では規格外品はどんな品物で、取り除かれた後どうなっているのかを徹底的に解説します。
この記事を読んで規格外品について理解すれば、有効活用する方法も知ることができるでしょう。
規格外品を有益な商品にする装置も紹介しているので、そちらもぜひ見てみてください。
規格外品とは?

規格に当てはまらない野菜とは、農協などの団体が決めた農産物の規格から外れてしまった食材のことをいいます。
ある一定の規格を設けることで、店頭に置いてあるものの形や色などを一定の質に保つことができるので、売り場の見栄えも良くなり取引もしやすくなるのです。
しかし規格を作ってしまうことで、自ずとその規格から外れてしまう食材も当然出てきますね。
そうしたものを規格外品といい、日本では年間に200万トン、東京ドームおよそ160杯分が出ているといわれているのです。
そもそも野菜の規格とは?

野菜の規格が設けられたのは、1970年のことです。
初めに決められた規格は、農林水産省が定めたもので、この規格に合っていない農産物は市場に流通しないことになっていました。
しかしそうやって国が定めてしまうことで、野菜流通の合理化が進まず市場競争の活性化につながらなかったため、2002年に国の規格は廃止されたのです。
では、現在ではまったく規格はなくなってしまったのか? というとそうではありません。
今ではJAや団体が規格を定め、その規格に沿った農産物だけを市場で取引しているような状況になっています。
規格を定め規格外品を市場に流通させないことは、農産物の一定の価格水準を維持する効果もあるとされているのです。
規格外品を有効活用する方法

規格外品は、さまざまな方法で有効活用できます。
前述した通り、日本では1年間に200万トンもの規格外品が廃棄されているので、少しでもその廃棄量は減らすべきですね。
規格外品の使い道の一例を挙げてみました。
- 規格外品としてまとめて販売する
- お店で安く販売し家庭で消費する
- 野菜の規格を見直す
- 規格外品を加工して別の商品にする
それぞれの方法を、深掘りして解説していきましょう。
規格外品としてまとめて販売する
規格外品は規格外の野菜としてまとめて販売することで、有効活用が可能です。
規格外品としてまとめて販売すれば、量をたくさんさばくこともできますし、消費者にとっても旬の野菜を安く食べられるので、双方にメリットがあります。
野菜の定期便などのサービスをつくり、まとめて販売すれば、安定して規格外品を消費できるでしょう。
お店で安く販売し家庭で消費する
規格外品は店頭に陳列し、安く販売することでも消費できます。
規格に当てはまらない野菜が多くなければ、規格品の販売に影響を与えることも少ないため、スーパーなどで取り扱い家庭で消費してもらうことも可能です。
一般的な規格品よりも価格も安くなるので、消費者にも嬉しい取り組みですね。
野菜の規格を見直す
規格外品は出荷団体やJAの規格を見直すことでも、廃棄を減らすことができます。
農産物の規格を変える行動は定期的に行われているため、その時々に応じた規格にすることで規格外品はかなり減らせるでしょう。
規格外品を加工して別の商品にする
規格外品を減らす取り組みとしておすすめなのは、加工して別の商品にしてしまうことです。
規格に入らないものは形や色が不揃いなだけで、味や栄養価に関しては規格品と変わらないことが多いです。
そんな規格外品は、さまざまな方法で加工してしまうことで新しく価値を付けることが可能になります。
規格外品などのロスをなくす取り組みとは?

規格外品は、実際にロスをなくすためにさまざまな取り組みが行われています。
実際に行われている事例を、いくつかご紹介していきましょう。
規格外品からアイスクリームを作る
規格外品は、素材の味を生かして、アイスクリーム化もされています。
実際に商品化されている事例としては、ナイスクリームという商品があります。
味や栄養などは変わらないので、アイスにしてもまったく問題ないですね。
規格外品を加工してクレヨンにする
規格外品を加工し、クレヨンとして販売する取り組みも行われています。
素材の色を生かしたクレヨンになっていて、優しい風合いが魅力の商品です。
ちなみに原材料は野菜など食べ物を使用しているので、お子さんが間違えて口に入れてしまっても安心です。
規格外品として定期便で販売する
規格外品は、「ロスヘル」という定期販売で取り扱われている事例があります。
前述した通り定期便として販売することで、まとめて規格外品をさばけるので多量の規格外品を消費することができるのです。
消費者にとっても野菜を安く買えるので、お得な取り組みでしょう。
お店で規格外品として調理する
規格外品は、あえて規格外品しか使っていないお店で調理することでも価値が生まれます。
味そのものは変わらないので、プロが調理することで美味しい料理に生まれ変わらせやすいでしょう。
規格外品は加工することで商品化も可能

規格外品の野菜は、素材をそのまま加工することでも、消費することが可能です。
加工にはどんな方法があるのかを、見ていきましょう。
粉末に加工して商品化も可能
規格外品は、粉末にすることで商品化ができます。
粉末にすれば、さまざまなものに練り込んだり溶かしたりできるので、幅広いことに使えるでしょう。
ただし野菜の中には、粉末加工に向いていない素材もあります。
粉末にできない規格外品は抽出技術で加工
粉末することができない野菜は使い道がないのか? というと、そんなことはありません。
特殊なマイクロ波を使った抽出装置を使えば、規格外品の野菜から必要成分だけを抽出することも可能なのです。
マイクロ波抽出装置は、従来の蒸留技術を活用した抽出装置よりもさらに高品質な抽出を行うことができます。
もし規格外品を使って商品を作ってみたいのであれば、マイクロ波抽出装置を導入するといいでしょう。
規格外品を加工する際は兼松エンジニアリングのマイクロ波抽出装置がおすすめ

マイクロ波抽出装置を導入する際は、兼松エンジニアリングに相談して機器を導入しましょう。
マイクロ波抽出装置は、兼松エンジニアリングが特許を取得している装置で、以下のような特徴があります。
- 高品質な抽出や濃縮、アルコール蒸留が可能
- 食品にも安心して使用出来る
- ランニングコストが安い
- 環境負荷が少ない
マイクロ波抽出装置を導入することで、高品質な抽出を行うことができるので、さまざまな分野で商品化が進めやすいでしょう。
また食品にも安心して使えるので、規格外品の野菜の加工にも向いています。
低コストで運用できる仕組みになっているため、コストを抑えて商品開発にも生かせ、また環境負荷が少ないところも、同装置のポイントです。
もしマイクロ波抽出装置を使って商品開発をしたいのであれば、兼松エンジニアリングに相談してみましょう。
参考:http://kanematsu-mwextract.jp/
まとめ

今回は、規格外品とは一体どんなものなのか? ということを詳しく解説してきました。
規格外品は団体が定めている規格(市場流通基準)を満たさない食材のことをいいます。
年間に200万トンもの規格外品が出ていて、少しでもその廃棄量は減らさなければいけません。
ご紹介したようにマイクロ波抽出装置を活用することで、規格外品を捨てる量を減らすことにつなげられるでしょう。
マイクロ波抽出装置に興味がある方は、ぜひ兼松エンジニアリングまでご相談ください。
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