
私たちの周りには、日々いろいろな電磁波が飛び交っています。
その中の1つに、今回紹介するマイクロ波があります。
マイクロ波はさまざまな用途で使用されており、もはや私たちの生活に不可欠なものといっても過言ではありません。
日々の生活で何気なく使っているマイクロ波は、私たちの生活にさまざまな影響を及ぼしているのです。
今回はマイクロ波とは何か、どのような用途が主なのかについて見ていきます。
マイクロ波とは何か?

名前だけは聞いたことのあるマイクロ波でも、詳しく知らない人もいるでしょう。
そこでここではマイクロ波の概要について見ていきます。
マイクロ波は電磁波に属する
電磁波の種類は多岐にわたり分類され、マイクロ波はその1つのジャンルです。
電磁波は別項で詳しく見ていくものの、簡単にいえば電界と磁界がお互い影響を及ぼし合っている状態です。
電界の発生箇所では、同時に磁界も生じていると思ってください。
電磁波はその波長や周波数によって分類できます。
マイクロ波は、300MHz~300GHzの周波数帯と定義されおり、これに対する波長は1m~1mmとなるのが特徴です。
マイクロ波の特徴
マイクロ波が電磁波の1種であることは、すでに紹介しました。
電磁波はその周波数や波長によって、異なる特性を持ち合わせています。
マイクロ波の特性の中でも注目すべきなのは、高い直進性と伝送できる容量が大きい点です。
波長が短いため、特定の方向に絞って強力に発信することに優れ、衛星通信やレーダーで活用されています。
また、樹脂やガラスなども透過できるのでさまざまな産業用途で導入されています。
電磁波とは何か?

では、電磁波とはどのようなものなのか、気になるでしょう。
電磁波とはどのような特性を持っているのか、ここで詳しく見ていきます。
電界と磁界
電磁波とは、電界と磁界がお互いに影響を及ぼし合ってエネルギーを伝播する現象です。
では、電界と磁界とは何でしょうか。
電界とは電荷の周りに発生し、他の電荷に電気的な影響を及ぼす空間の状態、磁石の周りや電流が流れている空間に発生し、他の磁石や電流に磁気的な力を及ぼす空間の状態を意味します。
この電界と磁界が組み合わさると、あたかも波紋のような感じで波として空間を伝達していく性質があるのです。
電磁波の種類
電磁波には、その周波数によっていろいろな種類があります。
例えば、γ線やX線は非常に高い周波数の電磁波です。
これらがいわゆる放射線です。
非常に強力なパワーを持っていて、レントゲン撮影などの医療の世界でよく用いられている電磁波になります。
紫外線や赤外線といったワードを聞いたことはありませんか?
これらも電磁波の1種です。
赤外線などはセンサーなどで用いられていますし、紫外線は殺菌灯として活用されています。
このように電磁輻射にはいろいろな種類があって、種類ごとにさまざまな世界で活用されています。
マイクロ波の利用法

マイクロ波は、多岐にわたる目的で活用されています。
具体的な用途とは何か、主要なものについていくつかピックアップしました。
電子レンジ
日常生活に身近なのが電子レンジで、マイクロ波が使われています。
どのような食品でも手軽に温められるので、日々使用している人も多いでしょう。
マグネトロンという真空管からマイクロ波を発生する仕組みです。
私たちが日々口にしている食料品には、ほとんどに多少なりとも水分が含まれています。
水にはマイクロ波のエネルギーを吸収する特性があり、そのプロセスの中で加熱されるわけです。
レーダー
レーダーもマイクロ波の主要な用途の1つです。
優れた直進性と特定の方向に発射するのに適性がある点を活用しています。
レーダーの原理は、山びこと一緒です。
山びこは、音を発すると反射します。
マイクロ波は特定の方向に発射すると直線上を進む半面、何か障害物があればそこで反射し、元の位置に戻ってくるのが特性です。
発射してから反射が戻ってくるまでの時間を測定すれば、距離が判明します。
対象物までの距離を高い精度で測定可能なため、マイクロ波の持つ特性が本領を発揮するわけです。
携帯電話
今では大半の人がスマホやガラケーを保有していて、通話したりデータ通信したりしているでしょう。
この携帯電話でも、マイクロ波は活用されています。
優れた指向性が携帯電話の電波の伝達に適しているからです。
一方で、他の無線局から影響を受けにくい性質がありますし、その逆で他の無線局の働きを阻害するようなこともほとんどありません。
さらに小さなアンテナでも電波のやり取りが可能なので、扱いやすいために活用されるわけです。
マイクロ波の存在なしには、携帯電話による通話もインターネットへのアクセスも難しくなります。
野菜から成分の抽出
野菜から成分を抽出する装置として、マイクロ波が活用されるケースも出てきています。
現在、食品ロスが問題視されており、中でも取り組まないといけないのが規格外野菜の廃棄量の削減です。
規格外野菜は、形や色などの見た目が規定を満たさないだけで、品質自体には規格品と大きな違いはありません。
色や形が悪いだけの理由で市場に流通せず、廃棄されるのはもったいない話です。
そこで注目されているのが、野菜の有効成分のみを抽出して、ソースなどの調味料などに再利用する方法になります。
マイクロ波抽出装置は、低温でエキスを抽出できるのが大きな特徴です。
従来の水蒸気蒸留法などでは高温の抽出作業になってしまうため、芳香成分が失われたり、栄養分が損なわれたりしてしまいます。
マイクロ波抽出装置であれば、芳香成分や栄養分を損なうことなく、ほぼそのまま抽出できるのが強みです。
また、兼松エンジニアリングのマイクロ波抽出装置は、ムラなく加熱できることも特徴の1つです。
抽出環境も不安定にならず、品質の高い成分を抽出できます。
すでにトマトから低温濃縮して成分を抽出し、ソースなどの調味料やオリジナルフレーバーの飲料開発を進めています。
食料品だけでなく、香料や酒造メーカーでも導入されつつあるので、規格外野菜の廃棄量削減が期待できるわけです。
このように、野菜の新たな活用の可能性を見出すことができる点も、マイクロ波の特徴のひとつといえます。
参考:http://kanematsu-mwextract.jp/
まとめ

マイクロ波は電磁波の多様なジャンルの1つで、私たちの生活に欠かせない存在になっています。
電子レンジで食料品を加熱したり、携帯電話の電波として活用されたりしているため、電磁波がいかに社会生活と密接にかかわっているかがお分かりでしょう。
その他にも、マイクロ波はレーダーとしても活用され、距離や方角などを正しく測定するためにも欠かせないものです。
さらに野菜から有効成分やエキスを抽出するためにも、マイクロ波が用いられています。
また、マイクロ波の場合は、低温での成分の抽出も可能です。
高温での抽出作業では、せっかくの有効成分が壊れてしまうなどの問題も生じかねません。
マイクロ波を使用すれば、成分をほぼそのまま抽出できるため、今後ますます幅広い分野で利用されていくでしょう。
新商品の開発などですでに実績のある兼松エンジニアリングの抽出装置は、注目の装置といえます。
ぜひご興味のある方は、兼松エンジニアリングまでお問い合わせください。
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